「 お前、名前は? 」
『 天川...星南、です。 』
「 天川、せ...な... 」
私の名前をゆっくり復唱する彼は
私の名前を呼んだあと
もう一度私の名前を呼び 手を引っ張った
『 わッ 』
色気の いの字もない私の声なんてお構い無しで
そのまま私は
ギュッ...と優しく 彼に 抱きしめられた
彼は、私のことを知っている
それは何故なのかはわからない
私の中の彼の記憶は金曜日のまま。
でもどこか、懐かしい感覚に
包まれているということだけは明確で
私は無理に彼の手を解かなかった
違う
解けなかった。
