お腹いっぱいになったからか温かい陽気のせいか、はたまた古典の穏やかな先生の声のせいか、午後の授業ははっきり言って眠気との戦いだった。おじいちゃん先生と慕われる古典の先生だけど、何せ声の感じがこう、眠気を誘うんだよね。できればごはん前の時間帯に古典の授業をまとめてほしい。
なんとか眠気との戦いを制し授業を終えて帰り支度をする。特に何か用事があるわけでもないのでまっすぐに家に帰ってのんびりしよう。最近誰のおすすめなのかはわからないけど、入浴剤が存在アピールをしてるんだよね。さりげなくではあるけれど。
ちょっと興味が湧いて何があるのかなーと見てみたらカモミールとオレンジの入浴剤があったのでそれを使ってゆっくりお風呂にでも入ろう。のぼせないように飲み物も持ち込んで豪華にしちゃってみたり。他にもラベンダーのやつとか使ってみたいのもあったのでそれはおいおいということで。
そう考えると帰るのが待ち遠しくなって自然と気分も上がってしまう。ご機嫌なまま冷ちゃんと分かれて家に向かう途中、美川くんと合流してお風呂のことを伝えたらおすすめだという飲み物を買ってくれた。
「美川くん、炭酸とかも飲むんだね。勝手にコーヒーとか飲んでるイメージ持ってたよ」
「コーヒーも紅茶も飲みますよ。あまり甘味の強すぎるものは好みませんけど、」


