兄妹 ~禁断の恋が動き出す運命の一夜~

「今度の週末のことだけど。」
話を変える蓮人に私は顔を上げる。
「連絡関係は全部済ませた。」
「ありがとう。私も準備は済ませたよ。」
「そっか。お布施は俺が当日用意するから。」
「・・・」
急にめまいがして私は思わずメニューを離す。

「優莉?」
「ごめん・・・なんか・・ね。」
メニューを離した手を、蓮人が握る。
「俺が全部用意するから。優莉は当日体調整えてきてくれればいいから。」
「うん・・・ごめんね・・・」
「謝ることない。」
私はそれ以上何も言えなかった。