最後だと思った・・

”二人でひとつ”そう言っていた彼の顔が浮かぶ。

でも、もう”二人でひとつ”は二度とないと思っていた。
あの夜で私たちの二人でひとつは終わった。

その事実に、つらくてつらくて、心が引き裂かれるような感覚が消せないまま過ごしていたこの1ヵ月。

大切なピースを、大切な心の半分を切り裂かれたまま、これからの人生を悲観しかできていなかった。

なのに、授かった命に・・・私は全身からわきあがる感情に、涙が溢れた。

奇跡と希望を授かった私、浮かぶのは・・・・蓮人の笑顔だ・・・