兄妹 ~禁断の恋が動き出す運命の一夜~

思わず口から出してしまった言葉に、私自身もはっとして、蓮人に気づかれないようにごまかす。

「大丈夫だ。」
「ん?」
ごまかしながら足元を見て歩いていた私に、隣を歩く蓮人から声が聞こえる。
私よりも背の高い蓮人。
頭の上から聞こえて来た言葉を聞き返そうとすると、蓮人は笑って私の首に巻いているマフラーをギュッとしめる。

「苦しいっもうっ!」
走って逃げるふりをする蓮人を追いかける私。

寂しさを感じているのは私だけじゃなく、高校生活が最後に近づき、周りの人も悲しみや別れへの後ろ向きな気持ちが漂っている。