「優莉っ!?」
慌てた声が聞こえると同時に、私は急に肩をつかまれる。

「どうした?具合悪いのか?」
しゃがんでいた私が体調が悪くて蹲っていると勘違いしたのだろう。
蓮人が慌てて私の元へ駆け寄り、私の顔色を確かめる。

「何でもない。」
顔をそらして、私が立ち上がろうとすると、蓮人は甲斐甲斐しく肩をつかむ手に力を込めて支えてくる。

「大丈夫だって。」
少し不機嫌に立ち上がると、蓮人は私のスカートについていた葉っぱを手で払ってくれた。
「本当に大丈夫か?」
「うん。大丈夫。」
「なら、いいけど。今日の部活休むか?」