私は意識を失ったんだ。
病院にいるということは、蓮人が救急車を呼んで病院に運んだということ。

ふと不安になって私はとっさに自分のお腹に触れる。

その瞬間、蓮人が私の手に自分の手を重ねた。

昔と変わらない。

温かく、熱いくらいの手。
大きく私の手を簡単に包み込んでしまような手。

「大丈夫。ここにいる。無事だった。」
蓮人の言葉に、蓮人がすべてを知ってしまった事実を知る。
「・・・っ・・・」
伝えられる言葉が見つからなくて私はただただ焦る。