兄妹 ~禁断の恋が動き出す運命の一夜~

力の入らない手に精一杯力を込めると蓮人が握り返してくれる。

「死なせるもんか。死なせない。そのためにだったらなんだってする。死神とだって喧嘩してやる。」
蓮人も冗談で返そうとしてくれているのに、私たちは今の状況が分かっているからこそ、悲しみを拭えない。

「言って・・・?」
心から願う。
蓮人のその言葉を聞くだけで強くなれるような気がするから。

その声を聞くだけで負けない力がわくような気がするから。

「大丈夫。優莉。大丈夫だ。」
蓮人はそう何度も何度も言いながら私の額に自分の額を近付けた。