「おはようございます。優莉ちゃん、体調はどう?痛みは?」
看護師が病室に入ってきて、私の体温を測る。
「んー、39度。解熱剤きかないね。吐気は?」
「痛いだけです・・・」
私の言葉に蓮人が心配そうに私を見る。
「まだ痛み止めは使えないから、先生に相談して別の手を考えてみるね?また、息苦しくなったらナースコールしてよ?」
「息苦しくなったら?」
蓮人がすかさず馴染の看護師に質問をする。

「体の痛みと、気分の悪さで夕べ息苦しくなっちゃってね。しばらく苦しくて眠れなかったのよね?夕べはほとんど寝られてないのよ。」
看護師は躊躇なく家族である蓮人に私のことを話す。

心配かけたくないと思っても、入院しているこの病院では両親以上に蓮人は有名人で、医師も看護師も躊躇なく私の身に起きていることを話すのが少し困る。