手で触れながら私の熱にすぐに気づいたであろう蓮人。
過呼吸気味の私に、深呼吸をするように伝えながら、背中をさすり、もう片方の手では携帯電話で救急車を呼ぼうとしている。

「いつからだ?俺とあってるときも体調悪かったよな?薬は?」
私を落ち着かせようとしながらもあれこれ質問してくる蓮人。

でも言えない・・・。
言えないんだよ・・・。
事実を言えないことに更に焦って私は呼吸ができなくなる。

「ちょっと我慢しろ。」
蓮人はそう言って、自分の唇で私の唇をふさいだ。

蓮人から送り込まれる二酸化炭素に、私は次第に落ちつきを取り戻した。