体調が悪いからだろうか。
それとも慌てているからだろうか。

それとも・・・

うまく息すらできない。

私は言うことを全く聞かない体を、小さく丸めて、お腹を抱きしめるようにした。

玄関の扉が開いた瞬間、部屋の中に明かりが差し込む。

「優莉っ!!」
蓮人の緊迫した声が聞こえた瞬間、私は蓮人に抱きしめられていた。

明かりのつけられた部屋。

廊下で倒れていた私を抱き上げた蓮人は緊迫した声で私の名前を呼んでから、部屋のソファへ運んだ。