こうして毎日のように家に送ってくれる修平。
でも態度はいつだってそっけない。

私に対して強引に気持ちを伝えることはしない。
唯一感情をぶつけてくるのは”心配”の感情だけだ。

「蓮人」
手を振る修平と道の向こうですれ違う蓮人が見えて私は蓮人に手を振る。

蓮人は私にはそっけなく手を挙げただけで、すれ違う修平には深く頭を下げて挨拶をしていた。

はじめは自分が毎日私の大学までの道のりを往復で送ると言ってきた蓮人。
でもさすがに自分の大学の勉強が忙しくて断念をした。

その時も、蓮人を修平が説得してくれていた。