兄妹 ~禁断の恋が動き出す運命の一夜~

「今日は寒くなるって言ってたから。」
と駅に着くと私の首に自分のまいていたマフラーを巻く蓮人。

季節は秋から冬に変わろうとしている。
いつだって蓮人は私に優しい。

大学生活が始まって時間がたち、蓮人と離れて過ごす時間が長くなればなるほど、言葉にできないもやもやとした感情に心が支配されていることを私は知っている。

このもやもやとした気持ちはなんなのだろうか。
ただ、ずっと生まれてから一緒にいた蓮人と離れて心が寂しがっているだけだろうか。

この感情について深く考えようとしても、心のどこかで自分自身がストップをかける。これ以上考えることがまるで危険信号のように・・・。

「じゃあな」
いつものように私が電車に乗り込むのを見送ってくれる蓮人。
私が電車の中から手を振ると、そっけない態度で振りかえしてくれた。