「優莉、遅刻するぞ。」
「んー・・・」
布団を頭までかぶったままの私。

「優莉、ほら。」
蓮人は双子なのに、自分の方がお兄ちゃんだからといつだって私よりも大人ぶる。
「起きろ。」
「んわっ!」
急に布団を引きはがされて、私は急に寒さに襲われる。
「起きろ。」
「んー・・・」
低血圧な私。
なかなか朝起きられず、忙しい母に代わって私がちゃんと布団から出てベッドを降りるまで見届けるのは蓮人の役割になっていた。