「じゃあ、バイト先を紹介したお礼に、俺の名前を呼んでくれないかな?」 葛葉くんの……名前。 「新……くん」 すると、不意に新くんが私にキスをした。 「春花ちゃんの唇、もらっちゃった」 イタズラな笑みを浮かべる新くんに、体がカッと熱くなる。 「あの……初めてのキスだったんだけど……新くんはよかったのかな?」 いきなりで一瞬だったし、上手くできた自信がない。