卒業まであと30日、キミのことが知りたい。




「じゃあ、バイト先を紹介したお礼に、俺の名前を呼んでくれないかな?」



葛葉くんの……名前。



「新……くん」



すると、不意に新くんが私にキスをした。



「春花ちゃんの唇、もらっちゃった」



イタズラな笑みを浮かべる新くんに、体がカッと熱くなる。



「あの……初めてのキスだったんだけど……新くんはよかったのかな?」




いきなりで一瞬だったし、上手くできた自信がない。