葛葉くんに告白した瞬間、葛葉くんに腕をぐいっと引かれて、ギュッと抱きしめられた。


「俺が最初に言おうと思ってたのに……先に言われちゃったなぁ」


悔しそうでどこかうれしそうな声でささやく葛葉くん。


「俺も、春花ちゃんのことが……ずっと好きでした。もちろん、今でも好きだよ」 


葛葉くんは、私の名前を呼んで告白してくれた。


葛葉くんと同じ気持ちだったなんて……ホントに奇跡だ。



「春花ちゃん、俺と付き合ってください!」




真剣な瞳が、私をとらえる。



そんなの……返事なんてただひとつだ。


「はい! よろしくお願いします!」


好きな人と両想いになれることがこんなにも幸せなことなんだって、葛葉くんと出会って初めて知ったよ。