私たちが卒業するまであと20日になったころ。
シンくんと手紙のやりとりをつづけているうちに、気づけばそれが日課になっていた。
今は敬語ではなく、タメ語でやりとりをしている。
シンくんもひとり暮らしするんだ。
私が住む予定の家には、家具一式はそろっているから楽だけど。
実家にある自分の荷物をまとめるのが、意外に大変だったりするんだよね。
シンくんの苦労がものすごくよくわかるよ。
――――――――――――――――――――
――――――――――――――――――――
ところで、
――――――――――――――――――――
春花ちゃんは
――――――――――――――――――――
大学生になったらバイトするの?
――――――――――――――――――――
――――――――――――――――――――
バイトかぁ……。
それ自体に興味はあるし、いつかしたいと思ってる。
でも、まだ具体的になにをしたいのかは決まってない。
シンくんは、どんなバイトするのか決まってるのかな。
シンくんに手紙を書き終えて、いつものように自分の席にそれを入れる。
すると――。