教室から中庭を見てみると、いつもどおり葛葉くんを中心とした男子生徒が数人いた。

今日は、楽しそうにサッカーをして盛りあがっている。


あの中に、手紙を書いた人がいるのかな?


でも、私が話したことがあるとしたら、葛葉くんくらいだ。


まさか、葛葉くん……じゃないよね?


もともと私が中庭を見てることを知ってたし、わざわざ手紙で聞くなんてことはありえない。


じゃあ、いったいだれがこの手紙を私に?



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    付き合ってはいませんが、
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     好きな人はいます。
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       だから、
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    あなたの気持ちには
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     応えられません。
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    ホントにごめんなさい!
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ここまではっきりと書いたら、これ以上は私とやりとりする必要はなくなるよね。


返事を書いた手紙をまた机の中に入れて、今日も葛葉くんを眺めた。