桃真は何か言いたそうに気まずい顔をしていた。

「なに?」

「…ごめん!」

いきなり謝る桃真。

「え、なに、どうしたの」

桃真はあの日の事を話し始めた。

ホテルから出てくる男と奏音を見た事。

奏音に言った言葉。

奏音を問い詰めたこと。

「それで言いたい事は終わった?」

「あぁ…」

ガッシャーンッ。

「きゃっ…」

教室がざわめく。

「てめぇ何してくれてんだよ」

俺は桃真を殴るだけじゃ気が済まなくて馬乗りになり、胸ぐらを掴む。