「それで?その後の事知りたいの?」

「だって重要な事だもん!」

「うーん、三神さんには言っておこうかな」

「教えて!」

「結論から言うと、二人は何もしてないと思うよ」

「思う……?」


断定してもらえなかった…


でも、寝てる間山田君がずっと春野の部屋にいたわけじゃないからそれはわからないよね。


「断定できなくてごめんね。あのまま嵐と三神さんがクラス分かれちゃったら三神さんが嵐の事嫌いなままになると思ってさ。起きた時二人だけにしてあげようと思ってあの画像のまま放置して帰るつもりだったんだよね」

「うん?」

「部屋片付けてる間に嵐が寝ぼけながら自分の部屋に行こうとしてて、廊下で力尽きてたから部屋のベッドに移動させてたら三神さんが来てさ、寝ぼけてたんだろうね?お風呂入るって嵐の部屋をお風呂だと思って脱ぎだしちゃってさ」

「……へ?私、自分で脱いだの!?」

「そうだよ、いくら俺が三神さんの事好きでも、嵐に協力するつもりでも酔って寝ぼけてる女の子の服脱がせないよ」

「そ、そうだよね…」

「服脱いだところで三神さんも寝ちゃったから二人共ベッドに寝かせて帰ったんだよね、勘違いすれば嵐も素直になるかなって」


山田君は少し腹黒そうな笑顔でそう言った。


「待って!山田君……私の事好き…なんだよね?」

「うん、好きだよ。それに俺は嵐の事も大好きだからね。もちろん親友としてだけど。もしあのまま終わって、俺が三神さんと付き合う事が出来たとしたら嵐は三神さんへの想いを封印する。嵐が女の子の事こんなに好きになるなんて、初めてだったから何もしないで諦めて欲しくなかったんだよね」

「うぅ……それでも強引なような?」

「えー?でもさ、上手くいったじゃん?」

「確かにそうだけど……あの…この事春野は?」

「知らないよ。三神さんもこの事は嵐には言わないでね」



あんな真剣な春野に言えないよ…。



「うん…言わない」

「強引な事してごめんね、俺の事嫌いになった?」

「そんな事ないけど……今まで見た事ない山田君の一面見た気がする」



すると山田君は私の頭をポンポンと撫でた。



「ありがとう。あ、三神さんの下着姿そんなに見てないから安心して」

「下着姿…あっ!」



そんなに…って事は絶対見られた…。


私は山田君を置いて走って体育館に入っていった。