そ…そうだ私達付き合ってる設定だったんだ！




ちゃんと言わなきゃ！




｢は、春野…あのね？私達が付き合うって話なんだけど｣

｢なんだよ？｣

｢ごめんなさい…私…春野の事好きとか考えた事なくて…こんな気持ちで付き合うなんて良くないかな……って｣


上手い言葉選びをしたかったけど全然出来なかった……。



でも、春野が私の事好きって山田君が言ってただけで春野から聞いたわけじゃないし案外……


すると春野はものすごくショックを受けた顔をしていて俯いたまま動かなくなった。



うそっ…山田君が言ってた事本当だった……？




すごく悪い事しちゃった…私…最初に断ってたらよかったのに。




｢春野…あのっ…どうしよ…｣

｢………琴音｣

｢はいっ｣

｢……琴音って哲哉の事好きだろ？｣

｢う…それは…｣


春野…知ってたのかな？


春野は私の手を握った。


｢やっぱり…そうだよな…俺、琴音を哲哉に近付けないようにしてたからな｣

｢え！？いつも山田君と話に行こうとした時邪魔してたの故意だったの！？｣

｢仕方ないだろ！琴音の事好き…だし…｣



春野の手に力が入る。