その溺愛、危険度99%につき


その冷たい目で、女の子から視線を一切逸らさずに朔は口を開く。



「それがなに?この女、澪のこと突き飛ばしたんだから当たり前だろ」



朔の威圧感と冷たさに、その場にいる女の子たちは逃げ出すこともその場に崩れ落ちることも出来ないようだった。
何も言えずに、ただ震えているだけ。


ヤバいよ、この状況どうにかしないと。
尻もちついた状態でなに言ってんのって感じだけど……

ぐるぐる頭の中で色んなことを考えて、考えた結果、もうこんなくだらないことしか思いつかなかった。



「っ朔、ちょっとどいて」



急いで立ち上がって、伸ばしたままの朔の腕を掴む。


「なにすんの」
「アンタの代わりに私がこの子を懲らしめる」

「は、」


強引に朔をどかして、私は女の子と向き直った。