慌てて朔のあとを追う。
特に焦ってる様子もないし……
これだけ顔が整っていたら、注目されることにも慣れてるのかな?
廊下を歩く朔の横顔をチラッと見る。
癖毛の黒い髪がゆらゆらと揺れていた。
肌も綺麗だし、なんかまつ毛も長いし。
ていうかスタイルも抜群だし。
どっからどう見てもただのイケメン。
まぁ、性格に難ありだけど。
「(……あ。)」
朔の首、耳の下あたりにホクロがあるのを見つけた。
……なんか、私、これを前にも見たような……
うーん?なんて考えていると、パチっと朔と目があった。
「ん?」って、にっこり笑う朔に慌てて首を振る。
「──あれ、裏門から帰るの?」
「うん、今日だけ。逃げてるみたいで癪だけど」

