その溺愛、危険度99%につき


「朔、なんかすごいことになってるよ」
「あー……みたいだね」



なぜか事情を察している様子の朔。

自分のスマホをポケットにしまって、「外にも何人かいるね」って、図書室の窓から見える校門に視線を移しながらそう言った。


「いるって……だれが?」
「俺の追っかけ?みたいな。すごいね、あの一瞬で学校特定できるなんて」

「私らの制服、珍しい色してるからかな……」


自分の着ている深緑色のブレザーを見る。
確かに特定しようと思えばできると思うけど……でもそこまでする?



「どうするの?」
「とりあえず帰ろうか。澪も集中できないでしょ」

「あっ、ちょっと!」