自分はケーキをさっさと食べ終えて、ニコニコ笑顔を浮かべながら私のことをずっと見てきた。
なんというか……ただケーキを食べにきただけなのに、こんなに疲れるとは思わなかった。
「次はどこに行こうか」
「……。」
でも……含みのある笑顔じゃなくて、こうやって楽しそうに無邪気に笑ってるところを見たら、まぁいっかって、そう思ってしまうんだからどうしようもない。
「今日はもう帰ろ。そんで明日ちゃんと勉強教えてよ?」
「もちろん。澪のためならなんでもするよ」
きっと疑問に思ったことを質問したって、またのらりくらりとかわされるだろうから。
"どうしてそんなことを言ってくれるのか"なんて言葉はしまっておいた。

