その溺愛、危険度99%につき



数十センチ先に、奴の整った顔がある。
別に好きとかじゃないけど、し、心臓に悪いっ……



「カラオケってそーいう所だろ?」
「歌うところですが!?」
「2時間も取ってくれたのは澪なのに?」
「歌うため!の時間ね……!!」



「俺の知ってるカラオケじゃない……」ってその場で眉を寄せられても困るのでっ。
とりあえず一旦どいてもらってもいいですか!

思い切って奴の胸を押すけどびくともしない。
もうっ!いい加減にしてほしい本当に……



「……なに?」



なんでそんなじっと私のこと見るわけ?
な、なんでそんな、楽しそうに笑ってるわけ……!?


「別に。本気出せばどうとでもなりそうだな、と思って。」
「……は、え、」