「名前で呼んでよ」
「やだ。人に暴力をふるう奴は名前で呼ぶ価値なし」
「はは、ひど」
ため息を吐く。
こいつと一緒にいるようになってからため息を吐く回数が増えた気がする。
ていうか友達いないって……必要性を感じないって……
「友達いないって言ってたけど、誰かと遊んだりしたことないの?学校の帰りに寄り道したりとか……」
「んー……」
「……言っとくけど、ケンカは遊びじゃないからね?」
「じゃあないね。」
「……」
どういう過ごし方をしてきたのっ。
なんていう言葉は飲み込んだ。
光輝が言ってた。
榛名朔は、人の苦痛に歪んだ顔を見るのが好きなただのヤバい奴って。元不良だって。
あの夜の街での出来事でも、こいつは誰よりも強くて、私のことを守ってくれた。

