その溺愛、危険度99%につき



「分かれよ。そのいい子ぶってる男はただの不良で、人の苦痛に歪んだ顔とケンカが大好きなただのヤバい奴だよ」
「え」

「"元"不良ね。もう誰とも争ってないよ」

「争ってんじゃねぇかよ!おい!後始末押し付けやがって!」
「仕方ないだろ?澪がそうしろって言うんだから」



「澪がそう望むなら、俺はそれに従うよ」なんて、ゆるりと目を細めて榛名くんは笑った。

今まで何の接点すらもなかったのに。
どうして榛名くんはそんなことを言うんだろう。



「おまえ、とんでもねぇ奴に目つけられちまったな。気をつけろよ。朔は独占欲強いから」
「いや、言ってる意味が分からないんですけど……」