その溺愛、危険度99%につき



「……な。だから言ったろ。路地裏には、ろくでもない奴らしかいない」



榛名くんの声に、ひゅっと背筋が凍る。
それ、その言葉、その大きさで言っちゃったら、お相手さんにも聞こえちゃうのでは……?



「あ?なに?ろくでもないって俺らのこと言ってる?」



あの不良達をどうにかしないと、駅へと続く大通りには出られない。
榛名くんも、それは分かっているみたいで。



「そこ、どいて」



なんて、一応?お願いはしているけれど……



「なんだよ、つれねぇなぁ。少し付き合えよ」



不良達はさっきの榛名くんの言葉でカチンとしてしまったみたいで、私達を囲むようにしてじわじわと迫ってくる。

どうしよう……誰か、警察とか、助けてくれる人はいないの?