「何見せられてんだよ、俺は」って、心底どうでもよさそうにため息を吐くから、は、恥ずかしくてどうにかなっちゃいそうだった。



「っあんたの言い分はわかったから!でも、私が嫌がることはしないでっ。自分のことだけじゃなくて、もっと相手のことも考えて!」

「……ちゃんと言う通りにしたら、もう電話無視したりしない?」
「しないよっ。当たり前でしょっ」

「わかった。じゃあそうする。」



「ごめんね」と続けて、私の頭を撫でる朔。
「無事でよかった」って、呟く声は小さくて。

いつもより弱々しい朔に目を見開く。



「澪にこの先一生会えなかったらどうしようかと思った」
「お、大袈裟……」

「大袈裟じゃない。俺の人生に澪がいなかったら、意味がないんだよ」

「……」