クールなあおくんに近づきたい!〜あと10センチ、きみに届け〜

「俺が勝手にやったんだよ。寧々のせいじゃない。気にすんな。」

そう言ってその紙飛行機をそのまま私に投げて寄越した。

まともに受け取ってくれない逢和君にモヤモヤして、言葉を書き足して投げ返す。


【死んじゃうかと思ったよ】


「そんなやわじゃねーよ。」


そしてまた軽い言葉と共にすぐ返ってくる。



【でも、】


「なんでかな」



私が書き足してる途中で逢和君が掠れた声を呟いて、咄嗟に顔をあげた。






「なんで俺、寧々に触れないんだろう」






ひどく切ない目をした逢和君に

息をとめた。







「…こんなに触りたいと思ってるのに」







私は思わず、持っていたペンを落とした。