クールなあおくんに近づきたい!〜あと10センチ、きみに届け〜

「…はー、危なかった。さ、とっととやっちゃおうねぇ。」

木村君がご機嫌で言った。






…やだ


やだよ


やっぱり私、逢和君以外の人に触られたくないよ…!!






私は大きく口を開けて、木村君の手を強く咬んだ。


「イッテェ!!」


木村君が苦悶の表情で身体を起こした拍子に、

恐怖で閉じていた声帯を何とかこじ開けて声をあげた。



「…ッ、あっ、逢和く…!!」


バチン!!


「ッ!!」


頬を、平手打ちされた。


「何すんだよクソあま!!」


そのあまりの痛みと恐怖にまた全身が強張る。