私とカベ君は、落ちた本を見て目を見合わせた。

…ここには、私たち以外いない。

地震でもないのに、本がひとりでに落ちるなんて。

ちょっと、怖い。



私にアイコンタクトしたカベ君がその本に近づいていって、それを拾い上げる。



そして、







「……あった」






と、呟いた。





「え?」

カベ君は信じられない、という顔をこちらに向ける。


「あった…次巻」


カベ君の手の中のGod's mischief 2と書かれた本に、ゾワッと鳥肌が立つ。