[短編]大好きな幼なじみに突然キスされて。

全部、言えるものなら言ってしまいたい。


「どう思ってるってただの幼なじみに決まってる」


「……」


「ナオのことなんてそれ以上なんとも思ってない」


最悪だ、なんてこと言うんだろう。


こんなに意地っ張りな自分にガッカリだよ。


悲しくて目を逸らしたら、突然強い力で抱き寄せられた。


「ひゃっ」


耳もとに吐息がかかり、胸の奥がきゅんとした。


「わかったよ」


「ナオ?」


「もう俺、おまえの言葉だけを信じたりしない」


「え」


「これからはちゃんと琴美のぜんぶを見て判断するから」


そう言うなり、顔を近づけられ。


あ、またキスされるっ。


そう思ったら頭が真っ白になり瞬時に瞼を閉じていた。


そして待つこと10秒。


「……」