[短編]大好きな幼なじみに突然キスされて。

すぐに追いついてきたナオに肩をつかまれた。


「追いかけてこないで」


ほんとはわかってる。


ナオは優しいからこういう時、あたしを1人にしないってことを。


きっとあたしの様子がおかしいって気がついてるんだ。


だけど、すぐには顔をあげられなかった。


「琴美……」


「ナオのばか、篠原さんにもっと優しくしてあげなきゃ」


「おまえそれ本気で言ってる?」


「もちろん」


「だったらどうしてそんな顔するんだ?」


「……」


いまどんな表情をしているのかなんてわからないよ。


だけど心の中は嫉妬でくすんでる。


そのことだけは、はっきりわかる。


「琴美……俺、篠原のことはなんとも思ってない」