[短編]大好きな幼なじみに突然キスされて。

「そーか、そーか、ナオも男だもんね。そりゃこんな可愛い女子と2人きりでいたら平気でいられないよね、あははっ」


バンバンと彼の背中を叩いた。


「イテッ」


そんなに力をいれてないつもりだったけど、痛そうに顔をしかめられた。


いつもの彼なら、バーカとかなんとか言いかえしてきてふたりで軽く笑いあって……このまま、まるくおさまるはず。


「琴美……うざっ」


ほらね。よかった、いつもの彼の反応。 


「まああたしだから良かったけど、こんなこと他の女子にしたら誤解されちゃうぞ」


「……」


彼の肩に軽くタッチしょうと手を伸ばしたら……。


「おまえ何言ってんの?」


ナオは低い声で言って私の手をつかんだ。


「今のムカついた」


ナオの真剣な瞳に射抜かれて身体が動かない。


「え、えと」