溺れる遺伝子

目を開けると自分の部屋だった。

姿は昨日着ていた服のままである。
どうやらあれから家に帰ってそのまま眠ってしまったらしい。


天井の模様を見つめていると、あの時肩に置かれたツバサの手の感覚がよみがえってきた。


…触れられた部分がまだ熱い

 …そしてゆっくりと

…やわらかくて

 …自然と恥ずかしくなくて

…なんだかもう、なんでも許せるかも…