溺れる遺伝子

ウウウゥゥウウウウウゥウウウ
ウゥゥウゥゥゥウウウゥゥウウ

サイレンが遠く聞こえる。
今回は、つかまるもんか!!!



駅につくと、ちょうど電車が来て、職員に追いつかれるよりも早く、ヒナは電車に乗った。

時計を見るとまだ10時すぎで、
ツバサの家の最寄り駅にいくのに終電がなくなって困ることはなさそうだった。


ガタンガタン…ガタンガタン……

一番端の車両には、ヒナの他に一人しか乗っていない。

流れる景色を見ながら、ヒナは眠りにつくこともできず、胸の高鳴りに苦しさを覚えていた。