溺れる遺伝子

「初夢、なんだった!?」

「…昨日から寝てないからまだだよ笑…すずは?」


「うん…受験落ちた夢…。」

「あれ?中学受験するんだっけ?」

「しないけど…高校受験の夢かなぁ。」


「…別に夢なんだから気にしなくていいじゃん。」

「そうだね!ありがとう。」


たわいのない会話。…いつぶりだろう…こんな自然に誰かと話したのは…。

なんだか、心の中にがんじがらめになっていたものからスーッと開放されるような妙な安心感。


不思議な子だな…すずって……。