溺れる遺伝子

…だいぶ部屋が片付いたとき、時計は深夜3時を指していた。

このまま3,4時間起きていれば初日の出とやらが見れるのかな…。


そんなことを考えながら机を整理していると、赤と緑のリボンで包まれた小さな包装紙が見えた。


それはクリスマスの夜にヒナがすずに渡すはずだったプレゼントだった。

入院してしまったため、プレゼントのことをすっかり忘れていたのだった。


遅ればせながら渡そうと考えたが、包みが包みなので恥ずかしく、仕方なく寝ているすずの枕元に


“遅れたサンタクロース”

としてそっと置いておくことにした。