溺れる遺伝子

「………子供は…あきらめようかと思う。」

気づけばヒナは、思ってもみないこと…だろうか…をくちにしていた。


「…そうか…諦めるのか…そう…だよな……」



「だから…やりなおせるね……また…。」


ツバサの威圧?
あんだけ嫌いでもうやめにしたかったのに…。

そこには、どうしてもツバサには従順になってしまう自分がいた。

弱い自分。意思のない自分。


…だけど、心のどこかで最初からわかっていた。

この年齢で子育ては絶対に、無理だと…。