溺れる遺伝子

携帯を開ける。


「メリークリスマス!」

待受画面には無駄な文字が表示されるもんだな…まったく…。


「不在着信、46件です。」


…え!?


自動音声の温かみもない機械的な声でそんなこと言われても…。


確認してみるとなるほど…不在着信が…日付がクリスマスになった瞬間から一分か二分おきに何十件もある。


すべてツバサからの着信だった。