バスから降りると岡田くんをすぐ見つけた。
「岡田くん!!」
「杉浦。って髪濡れてんじゃん!!」
「あーお風呂入っちゃったから…」
「使ってねーからこれ使え;;」
遠慮する暇もなく岡田くんは頭の上にタオルをのせ、高速で頭の髪を乾かした。
「うわ、妖怪みてぇ(笑)」
「岡田くんがやったんじゃん」
「ナイス俺」
「酷い…」
でも岡田くんはスタスタ歩いていく。
カキーン
野球のバットが出す音。
アタシこの音好きかも。
野球部の掛け声。
滝くんはいるのかな?
「岡田くん」
「ん?」
「今日何するの?」
「あぁ校外で張る文化祭のポスター作り」
「へぇ」
「機会持ってくるから俺の鞄持ってパソコン室行ってて」
「あ、うんー」
とさっ
アタシの腕の上に突然降ってきた岡田くんの鞄。
ふわりと岡田くんの匂いがして、岡田くんを抱き締めているみたいだった。
「///」
「電源付けといてね」
「ぁ、…うん…///」
ゆっくり歩き始めた。
ドキドキが止まらない。



