話の流れで、しゃべるのが好きなのかって、大神くんに聞いてしまった。
 でも、この大神くんの雰囲気から、とてもおしゃべりには思えないけれど……。

「――いや、好きな曲を、昼休みや放課後にかけることができるから」

 わたしの問いかけに対して、そっけない返事。
 でも、ちゃんと答えてくれたので、なんとなくわたしは、ホッとする。
 そうか、昼休みや放課後は、放送部が好きな音楽をかけるんだ。

「そうなのね。放送、楽しみだな」

 社交辞令的に返事をしながら、わたしは考えた。

 わたしは図書部に入ろうと思っているし、クラスの秋ちゃんも美術部。
 誰とも同じ部にならなかったけれど。
 図書部で、新しい友だちができたらいいなあ。