わたしも、もう蒼くんの彼女として、注目されることもなくなった。
 もともと見た目から地味だし、とびぬけて目立つものもないものね。

「嫌いになって別れたんじゃないからね。ぼくたちは、いつまでも友だちだよね」

 なんて言って、蒼くんはわたしを見かけると、笑顔で手を振ってくるけれど。

 たぶん、わたしの立場は、ファンクラブと同等か、それ以下だろう。

 集会で公言した成果もあって、もうファンクラブに絡まれることはない。

 すっかり忘れたように、三姉妹は、わたしのことも眼中にない。