次の日の朝は、全校集会がある。

 教室でカバンを置いたわたしは、秋ちゃんと一緒に、グラウンドへ出た。
 自分のクラスの列に並んでいると、前の朝礼台のところで、生徒会員が集まっている姿が見えた。
 その中に、蒼くんと大神くんがいる。

 昨日は、かなり妹の美来ちゃんにやりこめられていたけれど、蒼くん、大丈夫かな?

 そんな思いで見つめていると、蒼くんが顔をあげた。
 わたしのほうを見て、気づいたのだろう。
 嬉しそうな表情で手を振ってきた。

 うん。
 蒼くんは、いつもの蒼くんだ。

 そう感じたわたしは、ホッとする。
 そして、大神くんが振り返る前に、そっと視線をそらせた。