自分のクラスの応援や、蒼くんや美来ちゃんという知り合いの姿を探すだけで、時間は、またたく間に過ぎていく。

「女子のチアダンスと、男子のソーラン節が終わったし、この玉入れのあとで、菜花ちゃんが出る借り物競争かな」

 プログラムを見ながら確認する秋ちゃんの言葉に、わたしはうなずいた。

「そう。もう入場門のそばに行かなきゃ……。やだなあ。そのあとは、秋ちゃんが出るクラス対抗リレーだよね」
「そう。菜花ちゃん、がんばってね」
「うん。秋ちゃんもね」