深く考えずに、胸を叩く。
 なんでも即決で、安請け合いしちゃう。

 そんなところが、わたしのいいところでもあり、悪いところでもあり……。


 そして、秋ちゃんが言っていたとおり、もうひとりの日直の男子は、全然仕事をしてくれなかった。

 まだ、このクラスに馴染んでいないわたしは、その男子に文句なんていえない。
 文句をいって、気まずい思いをするなら、自分ひとりでやっちゃおう。
 なんて、わたしは考えてしまう性格だ。

 だから、わたしは授業が終わるたびに、黙ってひとりで黒板消しを持ち、黒板をきれいにした。

 すると、秋ちゃんも、反対側からていねいに消してくれる。
 わたしは秋ちゃんに協力してもらって、問題なく日直の仕事をこなした。