翔平と前みたいに話せなくなった。ただそれだけでも、私はとても辛かった。
それでも、彼女になった玲香は、私の存在が嫌で
全然喋ったことないのに急に話しかけてきた。
「私、翔平と付き合いだしたんだ〜!だから…ね、」
あー。この言葉のつづきは聞き返さなくてもわかる。私の彼氏と仲良くしないでって言いたいんだよね…。
「そうなんだ!おめでとう!!」
これしか私は言えなかった。
前みたいに翔平と話すことはできなくても、見るくらいはいいよね??どっかの本でも書いてあった。
好きな人の幸せが自分の幸せだ。
って…きっとそうなんだよね?心がモヤモヤするのは、私の心が狭いし汚いから

翔平には笑顔で居て欲しいけど、その笑顔は私に向けてほしい。

彼女でもないのに、こんなこと思う私自身が嫌いだ。

それから私から話しかけるのをやめた。授業中、チラってみるだけ。
あんなに翔平の近くにいたのに、今じゃ距離は近いのに遠くにいるみたいで、つらくてつらくて。いっそのこと席が離れたら私は楽になれるんじゃないかと思ってしまった。