「うん。なっちゃんのMofu*Rinも、ほんとかわいいよね~。お魚どんぶりを持ってるの、ショップで見たことないよ~」

「へっへっへっ。これ、ご当地限定Mofu*Rinだから。いとこが旅行に行ったときに、お土産で買ってきてくれたんだ~」

「いいな~、かわいい♡」

「でしょでしょ、かわいいでしょー♡ ってそういえば、乃愛ちゃん知ってる? Mofu*Rinのイラストレーターさんって、あたし達と同じ女子高生なんだって! すごくない?」

「えぇっ!? すご~い!」

「どんな人なんだろうね~。会ってみたいなぁ~。こんなにかわいいMofu*Rinを生み出せるなんて、きっとすっごくかわいい女の子なんだろうなぁ~」

 となっちゃんが、瞳をキラキラ輝かせながら言ったとき、紗良ちゃんが戻ってきた。

「ごめんね、お待たせしちゃって」

「大丈夫だよ~。夏帆もまだだし」

 なっちゃんは、チラッと職員室のほうを見ながら言った。

「紗良ちゃん、昨日はこのリボンをプレゼントしてくれてありがとう。ものすごく気に入って、さっそく今日つけてきちゃったよ。これ、ほんとかわいくて大好き!」

 紗良ちゃんを見ながら、髪につけたリボンを指差す。

 今日は体育があるから、髪型はポニーテールにしている。

「そんな、そんな……。ふわふわした感じが、ガーリーでかわいい乃愛ちゃんにぴったりだと思ったから。喜んでくれてうれしいよ」

 紗良ちゃんが控えめに微笑んでくれた。